激しく考え、優しく語る

激しく考え、優しく語る

山折哲雄(国際日本文化センター前所長)

      

(『致知』2010年1月号 特集「人生信條」より)

研究者として最近心掛けているのは、
物を考える場合、できるだけ根本的に、
そして激しく考える。

しかし、それを表現したり
他人様の前で語ったりする場合は
できるだけ優しく語る、ということです。

一言で言えば

「激しく考え、優しく語る」

といいましょうか。

なぜ、そういうことを考えるように
なったかと申しますと、私は青春の頃、
いいかげんなことを考えて
激しく語っていました。

批判精神というものを非常に浅薄に考えていた。

私にとっての戦後民主主義とは
まさにそういうことだったんですね。
十分に考えることもせず、
簡単に他者を批判する。

そこに待ち受けていたのは反撥と挫折でした。

加えて何度も病気をし、いま振り返っても
青年期から中年期にかけては、
自分の思いどおりにならない
地獄の時代だったなと思います。

長いこと、そこから抜け出せずにいたのですが、
ある時思ったんです。

「語る時はできるだけ優しく。
 これを心掛けることが
 自分自身に対処する道ではないか」

と。すると、いままで考えていたことが
いかに薄っぺらだったかが見えてきたんです。

自分の人生を反省できるようになった時、
自然に浮かび上がってきた言葉が

「激しく考え、優しく語る」

ということでした。これが私の人生信條です。

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「人間力.com」は月刊誌『致知』より引用しています。

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