小林秀雄から教わった歴史を知る意味

小林秀雄から教わった歴史を知る意味

占部賢志(福岡県立太宰府高等学校教諭)

      

(『致知』2004年12月号 特集「徳をつくる」より)

日本の文化伝統を次代を担う
子どもたちにどう伝えていくか。
これが学校教育の中核であるべきだと思っているんです。

私がこういう考えを抱くようになったのも、
小林秀雄さんの教えなのです。

私は学生時代以来、一所懸命読んだのは
小林秀雄さんの本でね、
ある時宮崎の延岡に講演にいらっしゃるというので、
会いに行ったことがあるんです。

その時、私はどうしても質問したいことがあったんです。

「歴史を知ることは自分を知ることだ」

と小林さんはよくおっしゃっていたが、
その意味が当時の私にはよく分からなかったんですね。

夜の11時近くなっていたでしょうか。
小林さんが地元の名士と一緒に
ホテルへ戻ってこられたところへ

 
「質問があります」

と割って入っていったんです。

小林さんは

「君を産んでくれたのは誰か。
 君のおっかさんだろう。
  
 おっかさんのいいところも悪いところも
 みんな君の中に流れている。
  
 そうすると、おっかさんを大事にすることは、
 君自身を大事にすることだ。
  
 君が君自身を大事にすることは、
 おっかさんを大事にすることになる。
  
 歴史だって同じじゃないか。 
  
 日本の2千年の歴史は君のこの身体に流れている。
 君が君自身を大事にすることは、
 歴史を大事にすることだ。
  
 だから歴史を知ることは、自己を知ることに繋がるんだ」

ということを噛み砕いてお話しくださった。

考えてみればその通りで、日本の古典には
「鏡もの」というのがありますね。

『大鏡』や『吾妻鏡』。
あれは全部、歴史書です。

日本人は古来、歴史を鏡だと思っていたんですね。
歴史を学べば本当の自分の姿が見えてくるんです。

そういう意味で、生き方の鏡として
歴史を子どもたちに提供していけば、
期せずして徳をつくる教育になるのではないかと思います。

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「人間力.com」は月刊誌『致知』より引用しています。

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