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京都の有名料亭・菊乃井の発想法

村田吉弘(菊乃井三代目主人)

      

『致知』2014年10月号「夢に挑む」

本コラムは菊乃井三代目主人の村田吉弘氏と、
にんべん社長の高津克幸氏のご対談を元にしています。

高津 そう考えると、日本料理の可能性は
   もっと広がっていくと見ていいでしょうね。

村田 ええ。その可能性を広げるためにも立ち止まることはできません。
  「ああ、もうこれでええわ」と思った時点で、
   下りのエレベーターに乗っているように後退していくでしょうね。
 
   メニューもそうですよ。僕はいきなり変えるんです。
  「去年はこんなメニュー出してはりましたけど」
  「いや去年は去年です。今年はやりとうなくなりました」と(笑)。
   菊乃井に来られるお客さんも、
   前と同じものを出し続けることは求められていない。
  「村田がまた面白いことをやるやろうな」と思てはるんです。
   京都に料理屋が数多くある中で
   同じものばかり出していたら、うちの存在意義はなくなります。

高津 そのアイデアはどこから出てくるものなんですか。

村田 やはり絶えず考えていないとしょうがないんですよ。
   僕は老舗の菊乃井の料理人ですから
  「やっぱり普通の人間とはちょっと違うな」と皆に思わしとかないかん。
   全然働かないような顔をしていて、
   必死に勉強するしかありません。
   従業員には「わしは昼寝するぞ」と言って
   見えないところで本を読んでいます(笑)。

   だから、若い時に木屋町店を黒字にしようと
   頑張って勉強した、いまも僕はあの時のままですよ。

高津 村田さんのすごいところは、ご自分のお店だけでなく、
   日本料理を国内外に広めようと
   様々な取り組みをされていることです。

   結果的にその思いは和食がユネスコ無形文化遺産に
   登録されるところまで繋がりましたからね。

村田 愚直のようだけれども、二十歳の時の
   「世界にきちんとした日本料理を伝えたい」という思いを
   今日までずっと大切にしてやってきました。
   木屋町の七坪の店の時もそんなことを言うてましたから、
   親父からは「自分とこの店もお客さんが来へんのに何言うてんねん」と
   叱られていましたが、そう思い続けていると
   必要なもんが見えてくるんです。
   「ああ、こういうことをやらんと、どないしようもないな」と。

高津 そうですか。思い続けると必要なものが見えてくる。

村田 文化遺産登録なんかも僕が先頭に立ってやったように
   言われていますけれども、
   これまでやってきたことが
   パズルのように上手いこと噛み合うて、
   ああいう結果が得られたと思っています。
 
   つまり、日本料理アカデミーを立ち上げ、
   京都大学と連携して科学的研究をする日本料理ラボラトリーを発足させ、
   京都府立大学には二十九年までに日本料理学部ができる予定です。
   このように次々に新しい扉が開いて、
   最後に文化遺産の大扉が開いたのではないでしょうか。
 
   文化遺産と言われたって僕には登録の方法は分かりません。
   ユネスコに直接問い合わせてみたり、
   国の担当省庁に掛け合ってみたり、
   やれることは何でもやってみましたが、進まない。

   どうしたものかと悩んで京都府知事に相談し、
   知事に嘆願書を提出しました。
   それがマスコミに取り上げられたのがきっかけで、
   登録に向けた動きが加速していったんです。
 
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「人間力.com」は月刊誌『致知』より引用しています。

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