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夫婦が仲良くいられる秘訣

ジョン・F・ディマティーニ(教育者)

      

(『致知』2014年5月号「焦点を定めて生きる」より)

   オハイオ州で私が行った
  「ブレイクスルー・エクスペリエンス」セミナーの話ですが、
   一人の男性が感動のあまりプログラムの最後に
   私にハグしてくれました。
   そして続けて言ったんです。
  「妻がここにいたらよかったのに。
   この考え方を彼女にも教えてあげたい」と。
 
   翌日、ニューヨークに帰った私のもとに
   彼から「家内がそちらに行くので、
   ぜひカウンセリングをお願いしたい」と連絡が入りました。
   飛行機でやってきた彼女に会った時、
   私は「依頼主のあなたの夫によると
   あなた方が問題を抱えているということですが、
   具体的にどんな問題ですか」と質問しました。
   
   すると彼女は「私たちは離婚を考えているわけではありませんが、
   コミュニケーションが全く上手くいっていないので、
   とてもストレスが溜まっています。
   口論も絶えません。
   どうにかできないでしょうか」と。
 
   私はまず、前にお伝えした十三の質問項目を使って
   二人の価値観の階層を明らかにしました。
   夫の価値観の優先順位は
   ビジネス、ゴルフ、友達、車……、
   そして彼女の場合は、子供、家族、美容、教育……。

   自分にとって価値観の優先順位が
   低いものを代わりにやってもらう人を見つける。
   それが結婚です(笑)。
 
   そこで私は彼女と一緒に、
   二人の最高価値観を繋ぎ合わせる作業を
   四時間かけて行いました。
  「相手の最高価値観を満たすことに、
   自分の最高価値観がどのように役に立てるだろうか」、
   これが彼女からの視点です。

   次に「相手の最高価値観は、
   どのようにあなたの価値観を満たしているか」を見ていきました。
   こうして、両者の最高価値観が
   お互いをサポートしていることを認識していきました。
 
   そのうちにどうなったと思いますか?
   彼女の心はご主人への感謝の思いでいっぱいになりました。

   というのも、彼女は長年自分の価値観を
   夫に押しつけていたことにようやく気づいたんですね。
   夫に自分と同じ価値観を持ってほしいと
   期待していたわけです。
   しかしそれは所謂、非現実的な期待です。
   なぜなら、夫は誰のものでもない
   本人のユニークな価値観によって形づくられているわけですから。

  「バリュー・ファクター」を使って、
   自分が相手の最高価値観を達成する助けをしていて、
   相手もまた自分の最高価値観を
   達成する助けになってくれている。
   そのことに気づいた時、
   いまのまま、ありのままの夫に対して
   深い感謝の念が込み上げてきました。
   そして、彼女から
  「相手(夫)を変えたい」という願望が消えました。
 
   相手に対して感謝の状態になった上で、
   次にこれから彼女が夫とどのように
   コミュニケーションを取っていくかを一緒に考えました。
   そこからまた四時間をかけて
   対話のトレーニングをしました。
   夫の最高価値観を満たす形で、
   どうやって自分の価値観を満たすかという
   コミュニケーションの訓練です。
 
   トレーニングを終えた後、彼女はすぐにそれを実践し、
   それからというもの二人は模範的な仲のよい夫婦になっています。

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「人間力.com」は月刊誌『致知』より引用しています。

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