人間のいのちが最も輝くとき

人間のいのちが最も輝くとき

五十嵐薫(一般社団法人ピュア・ハート協会理事長)

      

『致知』2012年5月号「マザー・テレサの生き方が教えてくれたこと」より)

かつてある新聞記者がマザー・テレサにこんな質問をしたそうです。

「あなたがたったいま死にかけている人を助けて何になるのですか?
 この人は必ず死ぬのですから、
 そんなことをしても世の中は変わらないのではないのですか」と。

 マザー・テレサは毅然としてこう答えられました。

「私たちは社会を変えようとしているのではありません。
 いま、目の前に飢えている人がいたら、
 その人の飢えを満たしてあげる。
 ただそれだけでいいのです。
 確かに、そのこと自体で世の中は変わらないでしょう。
 でも、目の前に渇いている人がいれば、
 その渇きを満たすために
 私たちはそのいのちに仕えていくのです」
 
彼女は別の場所ではこうも言っています。

「私たちのやっていることは
 僅かな一滴を大海に投じているようなものです。
 ただ、その一滴なくしてこの大海原はないのです」。

私たちのレインボー・ホームもそうありたいのです。
人は「インドで僅か十人、二十人の
親のない子供たちを助けてどうなるのですか。
世界にはもっとたくさんの孤児がいるのに」
と言うかもしれません。

しかし、目の前で「寂しい」と泣いている子供たちがいるのです。
それは私たちにとってかけがえのないいのちであり、
自分自身なのです。
そのいのちをそっと抱きしめてあげるだけでよいのです。

ボランティアとは、自発的に無償で
他に奉仕することを意味するのですが、
その奥には

「人間は他のいのちに仕えるとき、
自分のいのちが最も輝く」

という、生命の法則を
実践で知ることに意味があると思います。

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「人間力.com」は月刊誌『致知』より引用しています。

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