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終わりなき頂上への挑戦

栗城 史多(登山家)

 

(『致知』2012年3月号 より)

 
 講演会をしていても、「この間の試験受かりました」「夢叶えました」と、
 私のところに報告に来てくれる人が多いんです。
 先日も、四十一歳でようやく教員試験に受かって
 先生になれたという方が報告にきてくださったりしました。

 その人にとっては教員試験が見えない山であり、エベレストです。

 そして、誰しもが自分の中のエベレストを登っているわけです。

 勿論、中には挫折してしまった人もいるでしょうが、
 私はそういう人たちと夢を共有して、
 「自分はできない」「無理だ」と思っている心の壁を取っ払いたい。

 見えない山に挑戦し、ともに成長していきたい。
 それが私の目指す登山なんです。

 生きるとは、長く生きるかどうかではなく、
 何かに一所懸命打ち込んで、そこに向かって
 命を燃やしていくことだと思います。

 たとえ九十歳まで生きたとしても、夢も目標もなく、
 何にもチャレンジしない人生はつまらない。
 八千メートル峰は無酸素ではずっと生きられません。

 そこへは酸素ボンベを使って、グループで登っていったほうが
 死のリスクは低くなりますが、私はそれをやるかといったら絶対にやりません。

 それは安全で、堅実であるがゆえに、自分の力を
 百パーセント出さなくても登れてしまいます。
 自分の全力を出さないで登頂したとしても、
 それは単なる記録であって、私にはあまり価値を感じられません。

 大切なことは、登頂までの過程で、
 いかに自分の百パーセントを超えた、
 百十パーセント、百二十パーセントの
 未知なる領域に辿り着けるかということです。

 山登りでは一歩を踏み出さないと頂上にはいけません。
 登山に限らず、地上のいろいろなチャレンジにおいても、
 「できる」「できない」と考える前に、
 まずはやってみることが大切だと思うんです。

 ライブ中継による「冒険の共有」も、技術的なことは一切気にせず、
 とにかくやってみたいという思いで始めました。

 私がエベレストを登頂できずに下山して帰ってくると、
 周りからは「失敗した」って言われるんです。
 でもそれはちょっと違います。

 成功の反対は失敗ではなく、本当の失敗とは
 「何もしないこと」です。

 私は山登りを通して、挑戦し続けていく先に
 必ず登頂や成功があるのだと確信しています。
 だからこそ、諦めないことの大切さを伝えていきたいと思っています。

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「人間力.com」は月刊誌『致知』より引用しています。

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