京セラのノンタイタニック経営

京セラのノンタイタニック経営

伊藤謙介(京セラ相談役)

      

(『致知』2011年11月号 特集「人生は心一つの置きどころ」より)

(記者:創業期から稲盛名誉会長とともに仕事をしてこられた
    ご体験を踏まえ、経営で大切なことは何だとお考えでしょうか)

会社は、表向きの業績数値だけでは測れない風土、文化、
また理念というものが大事です。

私はそれを踏まえて常々

「ノンタイタニック経営」

ということを話しています。

タイタニックというのは映画でも有名な豪華客船で、
百年くらい前、航海中に氷山にぶつかり
二千名近くもの乗員乗客が亡くなる大惨事となりました。

私はこの事件を経営の教訓にするべく、
次のように自己流に解釈しています。

氷山というのは八割方水面下に沈んでいるものです。

タイタニックの船長は、不意に海上に現れた突起を見て
慌てて舵を切りました。
何とか蹴散らして進もうとしたのですが、
船は真っ二つに大破して沈没しました。

あのタイタニックでもびくともしないほど
巨大な氷山が水面下に潜んでいたわけです。

同様に経営においても、多くの人は水面上の突起、
つまり目に見えるものしか見ていないのです。

会社も表向きの業績数字だけではなく、
水面下に哲学や理念、情熱、思い、夢といったものがあります。
その見えない部分を充実させてこそ
水面上の突起の部分も充実してくる。

それを私はノンタイタニック経営と
呼んでいるのです。

京セラが本社を構える京都には
素晴らしい企業がたくさんありますが、
いずれも創業者や、その哲学や理念をしっかり継承した
二代目、三代目が頑張っておられます。

いい企業というのは、創業者の哲学や理念が
社員の中でしっかりと生きているのです。

当社も稲盛の哲学や理念をまとめた
京セラフィロソフィを全社に浸透させることで
大きな成長を遂げてきたのです。

(記者:稲盛名誉会長が日本航空を一年で黒字転換させたところにも、
    フィロソフィの力が見出されます)

私は日本航空についてはよく分かりませんが、
ダメな会社というのは結局幹部がダメなのです。
社員は一所懸命働いていても、
幹部がだらけていたらそれが全体に伝わって、
組織全体が弛緩してしまうものです。

全従業員の意識の集約したものが会社であり、
会社の社格は、創業の哲学をもとに
どういう人格の社員をつくり上げているか、
つまり人格×社員の総数で表されると私は考えます。

ですから経営者は、立派な幹部、立派な社員を
つくり上げていくことが最大の仕事であり、
そこに企業内教育の重要性があるのです。

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「人間力.com」は月刊誌『致知』より引用しています。

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