フランクリンの13徳目

フランクリンの13徳目

渡邊利雄(東京大学名誉教授)

      

(『致知』2011年1月号「盛衰の原理」)

ベンジャミン・フランクリンの名をご存じない方でも、

「時は金なり」
「天は自ら助くるものを助く」
「結婚前は両目を大きく見開いて相手を見よ、結婚したら片目を閉じよ」

という言葉は耳にしたことがあるはずです。

これらの言葉を残したのが、ほかならぬフランクリンです。

18世紀のアメリカで、印刷工からスタートし、
最後には「独立宣言」の起草に関わり
「アメリカ建国の父」の一人と呼ばれるまでに
成功者としての地位を極めた彼は、
またユーモアのセンスに富んだ文学者の一面もありました。

        * *

フランクリンの「自伝」の中に、世界でも広く知られた
「13の徳目」があります。

おそらく20代の半ば、印刷屋として
苦労を重ねていた頃にまとめたものと見られ、
勤勉や節約、中庸、謙譲などの徳目が記されています。

若きフランクリンは、これらの徳目を日々、
古い言い方ですが拳々服膺していたのです。

1、節制
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  頭が鈍るほど食べないこと。
  酔って浮かれだすほど飲まないこと。

2、沈黙
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  他人または自分自身の利益にならないことは
  喋らないこと。つまらぬ話は避けること。

3、規律
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  自分の持ちものはすべて置く場所を決めておくこと。
  自分の仕事はそれぞれ時間を決めてやること。

4、決断
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  やるべきことを実行する決心をすること。
  決心したことは必ず実行すること。

5、節約
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  他人または自分のためにならないことに
  金を使わないこと。即ち無駄な金は使わないこと。

6、勤勉
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  時間を無駄にしないこと。
  有益な仕事に常に従事すること。
  必要のない行為はすべて切り捨てること。

7、誠実
~~~~~~~~~~
  策略を用いて人を傷つけないこと。
  悪意を持たず、公正な判断を下すこと。
  発言する際も同様。

8、正義
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  他人の利益を損なったり、与えるべきものを与えないで、
  他人に損害を及ぼさないこと。

9、中庸
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  両極端を避けること。
  激怒するに値する屈辱をたとえ受けたにせよ、
  一歩その手前でこらえて激怒は抑えること。

10、清潔
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  身体、衣服、住居の不潔を黙認しないこと。

11、平静
~~~~~~~~~~
   小さなこと、つまり、日常茶飯事や、
   避けがたい出来事で心を乱さないこと。

12、純潔
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   性の営みは健康、または子孫のためにのみこれを行って、
   決してそれに耽って頭の働きを鈍らせたり、
   身体を衰弱させたり、自分自身、
   または他人の平和な生活や信用を損なわないこと。
   
   
13、謙譲
~~~~~~~~~~
   キリストとソクラテスに見習うこと。

幼少時代、貧しい境遇にあったフランクリンは
勤勉と倹約によって身を立てました。

事業家として社会や同業者に揉まれる中で
中庸や謙譲、正義、決断力の大切さを悟り、
それは後に政治家として外交交渉をする上でも
大いに役立ったことでしょう。

若い頃から成功を夢見ていた彼にとって、
これらの徳目の実践が、後の成功に繋がる
精神的基盤になったことは想像に難くありません。

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「人間力.com」は月刊誌『致知』より引用しています。

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